入社初日、盛大な入社式で、人事部の郭さんは丁重に『生き方』を私に渡してくれました。扉のページを開いて、中は呂華董事長の直筆の一節で、内容は次のとおりです。
この言葉を見て、これまでにない信頼と共感を感じました。入社式で正式に書類を送られたのもこの数年で初めてで、しかも稲盛さんの「生き方」という企業文化もあって、呂華グループに入る自信を強くさせてくれました。
実は私もかなり前に稲盛の哲学に触れたことがあり、ベンダーの年次総会で、ベンダーのオーナーが盛和塾の学生ということで、稲盛さんの『生き方』『心の生き方』『やり方』シリーズをプレゼントされ、読んで衝撃を受けたことがあります。
今日、呂さんから頂いた『生き方』を改めて手に取りました。私は何度も真剣に読みました。毎回読み終わるたびに違う収獲があるような気がします。
稲盛様の「生き方」は、多くの経営者に栄養を与え、多くの人に力を与え、多くの企業に方向性を示してきました。稲盛さんの本を読んでいると、いつもイライラしていた心を落ち着かせてくれるような気がしますが、改めてこの本を読んでいると、人生について、理想について、心を高めていくことができるようになりました。
この気まぐれな社会の中で、多くの人はすべてとても迷って、生きてどんな意味があることを知りませんか?人生に何の意味がありますか?
前にも聞いたことがありますが、人が生きているのは意味がない、ただ一つの生活を体験して、人間の苦楽をなめ尽くすためで、一生持って来ない、死に持って来ない。しかし、『生き方』では、心を高め、魂を磨くことが人間の生きる意味、生きがいであることを説いていて、目が覚めるような気がします。
では、どうやって魂を磨くのでしょうか?先天的な性格と後天的な哲学が作り上げた精神性、つまり「人間として正しいとは何か」というものです。稲盛様は最も簡単な人間としての道理、例えば正直、公平、誠実、謙虚、努力、勇気などを人生の最も重要な規範と行働指針として、人間としての正しい基準を追求し、この原理に従って企業を経営し、最終的には大きな成功を収めました。
稲盛様は聖人であり、哲学者だからこそ成功したと思われているかもしれません。しかし、私たち一人の人間が、そう簡単に成功できるはずがありません。「生き方」という本には、その答えが書かれています。一生懸命働く中で真理を見つけ、正しい考え方で自分を導き、自分の中にビジョンを描き、それに向かっていくことで、どんな生き方ができるかが決まってくるのです。
「宇宙の意志」に沿って、自分の望むものを自ら追求し、それを実現したいと強く思い、実現できると信じて努力を続けることで、一つひとつのことを考え、計画や準備を綿密にし、心の持ちようで、粘り強く取り組むことができれば、必ず成功します。
稲盛様の言うとおり、あなたが必死に正しい方向に向かって努力しているときは、神様が助けてくれます!
松下様のダム経営についても触れていますが、「晴れには傘、腹には飢えを」と言われるように、景気がいいときも不況に備えて余裕を持って経営しています。
また、「生き方」にも利他の心がありますが、利他は商売の原点でもあり、相手が得をすれば自分も得をする、「出を愛する者は返しを愛し、福が行く者は福が来る」というように、自分の周りから少しずつ悟ることができるかどうかがポイントです。また、稲盛様が提唱されている心を磨くための「六つの精進」は、本書の骨子であり、当社でも毎週の朝礼で欠かさず読んでいます。
振り返ってみると、稲盛様のこのような人としての道理は私たちの身近にあり、私たちの日常の仕事や生活と密接に関系しているのですが、あまりにも普通で普通であるため、多くの人が見落としたり忘れたりしているのかもしれません。『生き方』を読んでいると、稲盛様の精神世界に入っていくような感覚があると同時に、自己透視して悟りを得るような感覚があります。
ここで、私は呂さんが贈った『生き方』の本に感謝して、稲盛様の経営哲学にも感謝して、私達のグループの中のみんなが一緒にこれらの最も簡単で素朴な道理を自分の仕事の中で使うことを信じて、生活の中で、呂華グループの未来は必ずますます良くなります!
時間の沈殿を経て、私達は自分のできる全力を尽くして、必ず自分の心の中で描いたすばらしい青写真を実現することを信じます!